漆仕上げで人気がある白漆。

ですが、お直しが完成したものを見た多くのお客様が、

「思っていたよりも茶色が濃かった」

という感想を持たれるようです。

 

白漆とは言っても、茶色の漆に白の顔料を混ぜて作るので、真っ白にはならず、どうしても茶色がかってしまいます。

とくに塗りたては茶色が強く出るので、白漆、と聞いてイメージする色とはかなり違うと思います。

とはいえ、使ううちに白さが増していって、3ヶ月ほど経つと、最初と比べるとかなり白っぽくなるんですよー。

 

お客様に色のイメージを伝えるときには、「ミルクティーのような色です」と言っているんですが、ミルクティーって人によってお好みのミルクの量が違うと思うので、イメージする色味も人それぞれ。

というわけで、もっとわかりやすいように、写真撮りました!


以前ご紹介した木箱の側面です。

上の色が濃いところが、おととい塗った部分(写真を撮るためにザッと塗ったので、塗りむらには目をつぶってくださいませ……)。かなり茶色が濃いめです。

下の白っぽいところは、塗ってから8ヶ月ほど経っています。これ以上は白くなりません。

 

白漆はとくに茶を強く感じると思いますが、色が変化するのはほかの色でも同じです。

届いたときには思ったより渋かった、色が暗かった、と思われることもあるかと思いますが、少しずつ色が明るく、きれいに出てくるので、色の変化も楽しみつつ、末永くお使いいただければうれしいです!

 

 

 

お客様とメールのやりとりをしていると、たまに「おお、そんなこと考えたこともなかった!」というご質問をいただくことがあります。

金継ぎをしている人間からすると当たり前に思ってしまうようなことも、初めて金継ぎをしようと考えている方からすれば、これはどうなんだろう? あれは大丈夫だろうか?と、いろいろと心配な点や疑問点があると思います。

お客様とのメールのやりとりは、いろんなことに気づいたり、発見があったりで、とても楽しい時間です。

 

で、先日、「なるほど、そういう心配をされる方はほかにもいらっしゃるかも」というご質問をいただいたのでご紹介。

 

 

「錫仕上げにしたら、熱いものを盛った時に、その部分が熱くなってしまうのでは?」

 

たしかに、錫は熱伝導率のいい金属ですよね。

左上が錫粉(錫粉の袋を開けた時に、粘土に似た匂いがする気がするのは私だけ? 錫仕上げにしてしまうと匂わないんですけど……)。

 

錫に限らず、金でも銀でも、金属粉を蒔く仕上げの場合、下に漆を薄く塗って、その漆が乾く前に金属粉を蒔いて表面につくようにします。

なので、金属粉の薄ーい膜が漆でお直ししたところを覆っている、というイメージです。

 

錫の下には漆の層がありますし、錫自体はとても薄いので、その部分だけとても熱くなってしまう、ということはありません。

物理は死ぬほどは苦手なので、詳しい説明はできませんが、実際に錫仕上げの器を使っていても、お直しした部分を「熱い!」と感じることはありません。

 

なので、大丈夫です。

 

と思ったのですが、念のため師匠にも確認してみたところ、

「錫が薄いというのもあるし、熱伝導率と蓄熱率は違うから、大丈夫」

とのことでした。なるほどー!

 

というわけで、錫仕上げにしても(金でも銀でも)その部分だけが熱くなってしまう、ということはありませんので、ご安心くださいませ!

ほかにも金継ぎに関して、わからないことや不安なことがあれば、こんなこと聞いても大丈夫かしら?と思わずに、何でもお気軽にご質問くださいね。

お客様からのご質問、いつも楽しみにしてまーす♪

 

クロフ舎では、無料のお見積もりをする時は、お客様からいただいた器の情報をもとに、お見積もり金額を出しています。
欠けや割れなどは一目瞭然なので、こういう状態、というのを判断しやすいと思うんですが、難しいのはヒビです。
ですが、貫入かヒビか、わかりにくいということも多いのでは?

貫入とは、釉薬の部分にできるヒビ模様のことです。
この貫入とヒビを見分ける簡単な方法は、水を入れてしばらく放置する、というもの。
貫入の場合、表面だけに入っているヒビなので、水漏れはしません。一方、ヒビの場合には30分くらい放置しておくと、外側にも水が染み出してきます。
とはいえ、ヒビでも水漏れをしないケースもあるので、それだけでは判断できないことも。

そこで、ヒビと貫入を見分けるポイントをいくつかご紹介。

「器の内側と外側を見てみる」
→器の内側と外側の、同じ位置に同じヒビがあれば、それはヒビです。内側だけ(または外側だけ)に入っているような場合は、貫入である可能性が高いです。


「指の先で器を軽く叩いてみる」
→ヒビの近くと、無傷の部分を、軽く指の先で叩いてみてください。無傷の部分は乾いた、高めの音がすると思います。それに対して、少し低めの濁った音がしたら、ヒビが深く入っている可能性が高いです。

「器を置いたときの音を聞く」
→器を置いたときに、コトンッというような、違和感のない音がすれば、ヒビは入っていない、もしくはそれほど重症ではありません。逆に、ガシャンッというような音がしたら、重症度の高いヒビが入っています。

「ヒビを触ってみる」
→ヒビを触ったときに引っかかりがあったり、段差がある場合は、ヒビです。しかも重症度は高めです。

「ヒビの部分を引っ張ってみる」
→ヒビかな?と思う部分を、広げるように引っ張ってみてください。重症度高めのヒビの場合、少し力を入れただけでも、隙間ができると思います。
注:力を入れすぎると、割れてしまう場合もあるので気をつけて!

ヒビのお直しを考えている時には、これらのポイントをチェックしてみてください。
正確な情報をお伝えいただいたほうが、お見積もり時に実際に近い料金をご案内できます。

また、ヒビのお直しのとき、器を置いたときにガシャンッという音がする、ヒビを触ると引っかかりがある、ヒビに力を入れると隙間ができる、のいずれかの症状がある場合には、「割れる寸前」という状態です。
ですから、一度完全に割ってしまってからお直しをすることをオススメしています。
ヒビのまま直すこともできますが、それだと割って直した場合よりも、強度が弱くなってしまいます。
お直しをして長く使い続けていただくためには、「割る」という選択肢も考えていただくといいかと。

それともうひとつ、大切なポイントが!
器を見るときには、できるだけ明るい場所で見てください!!
普通に見るとよくわからなくても、光を当てることで、見えていなかったヒビが見つかることもよくあるケース。

お直しをするかの判断や、お見積もりのご依頼をいただくときの参考にしてくださいませ♪
 

クロフ舎のウェブサイトでは、金継ぎした器の使用上の注意(注意事項をクリックしてくださいね)をご紹介しています。
が、読んでいただいていてもうっかりしてしまって、「あ、やっちゃった!」ということもあると思います。

そういう経験がある方でも、こちらの画像を見れば、今後はそういうこともなくなるかも……。

漆塗りのお椀です。
溜め漆仕上げです。
ヒョウ柄じゃないんですよー。

このお椀、食洗機に1回かけただけでこうなってしまったそうなんです〜!
漆が変色して、全体的にまだら模様になってしまっています。
別のお椀は、内側や高台の部分がブツブツザラザラした状態になっていました。
また、漆が木地から浮いてはがれてしまうこともあるとか。

食洗機は手洗いの場合よりも高温で洗います。乾燥の際には熱風も出ます。
その高温が、漆を変色変質させてしまうんです。

金継ぎの場合には接着力が弱くなってしまい、接着部分がポロッととれてしまったり、表面の化粧が落ちてしまったりということになってしまいます。
なので、漆器はもちろん、金継ぎした器も食洗機の使用はNGです!
ちょっぴり面倒かもしれませんが、漆器や金継ぎした器は手洗いして、柔らかい布で水気を拭きとり、しっかり乾燥させてからしまうようにしてくださいね〜。

ちなみに、こちらのお椀は現在、絶賛お直し中です。最終工程に入ったあたりなので、このまだら模様もすっかりキレイになっています♪
お直し完成したら、またご紹介しまーす!
 



クロフ舎では、接着剤でくっつけてしまった器のお直しも承っています。
 
ただし、接着剤を一度取り除いてからお直しの作業に入りますので、そのぶん、お時間や料金がかかります。
ですから、ご自身で接着剤をとっていただいてからご依頼いただくのも、ひとつの方法です。
 
接着剤をとる場合、使った接着剤がわかっていれば、その接着剤をとるための商品も販売されているので、それを使うのが一番手っ取り早いでしょう。こちらではずす場合にも、使った接着剤がわかればお知らせいただけると助かります。
 
わからないときは、お湯に長時間つける、お鍋で煮る、電子レンジに何度かかける、カッターで削る(手や器を傷つけないよう注意!)、などの方法を試してみるといいかもしれません。
ほとんどの接着剤が熱に弱いので、熱を加えては、少し力を入れてはずれるか試し、というのを繰り返すと、何度目かでポロッととれることが多いですよ。ただし、ヤケドなどには気をつけて。


接着剤でくっつけていたものをはずして直すとき、接着剤を完全に取り除かないと、接着部分の強度が弱くなってしまうことがあります。ですから、接着剤をとるために、もともとの欠損よりもヒビや割れ、欠けの幅が広がることもありますので、ご了承ください。
 
 
また、もともと漆で接着して直してあるものを直したいという場合、もし接着がキレイにできているのであれば、そのままお直しするケースもあります。接着があまりうまくできていなくて、段差がある、中のものがもれてくる、などの場合には、いったんバラバラにしてから直すことになります。
 
漆でくっつけたものをはずすのはとても大変です。はずすだけでかなりの時間がかかります。そのぶん納品までのお時間もかなりいただくことになりますので、ご了承くださいませ。
 

ご依頼のメールには、以下の項目をご明記ください。
 
,名前
△電話番号
お直しする器の種類、サイズ

例:磁器のお皿 直径約15センチ、染付けの蕎麦猪口 直径7センチ×高さ6センチ など
で紡擦両態
例:ふちの欠け 2ヶ所、割れ 破片3つ、大きなヒビ など
デ紡刺分のサイズ
例:ヒビ 約2センチ、欠け 直径約5ミリ など
Δ直しする器の画像
 
この中で、とくにお見積もりで重要なのが、〜Δ任后
 
「器の種類」は、陶器なのか磁器なのか漆器なのか、釉薬はかかっているのか、などをお伝えください。また、骨董品など、とくに高価な器の場合、その旨もお伝えいただけると助かります。
 
「器のサイズ」は直径、高さをお伝えください。壺などの場合、一番太い部分の直径をお伝えください。
 
「破損の状態」は、割れの場合、かけらの数(一番大きな本体部分も含めた数)をお伝えください。
足りないかけらがあるときは、その旨もお伝えください。
また、よく見るとヒビが入っているケースも多くありますので、明るいところでよく見てみてくださいね。
 
「破損部分のサイズ」は、欠けの場合、欠けの一番幅が広い部分の直径をお伝えください。欠けの面積が広い場合には、「○mm×○mm」のようにお伝えいただけると助かります。
ヒビの場合はヒビの長さを、割れは接着する部分の長さの合計をお伝えください。
また、割れで足りないかけらがある場合には、その部分のサイズをお伝えください。
 
「お直しする器の画像」は、お直しをする器全体、欠損部分によった画像をお送りください。
こちらは必須ではなく、可能であればでかまいません。



↑こんな感じ

画像をお送りいただく際、画像のサイズが大きいとこちらで受け取れないこともあります。その場合は、ストレージサービスなどをご利用くださいませ。
 
できるだけ詳しく書いていただいたほうが、お見積もりの料金と実際の料金の差が少なくなります。お手数おかけしますが、よろしくお願いいたします!

 

金継ぎとは言っても、仕上げには大きく分けて3種類あります。
「金仕上げ」 「銀仕上げ」 「漆仕上げ」です。
 
一番お手ごろなのが、「漆仕上げ」です。金粉や銀粉は使わずに、漆で仕上げるので、そのぶん料金が抑えられます。色は何種類かありますので、器の色に合った色にしたり、逆に目立つ色を選んでポイントにしたりというのもいいですよ。
 
「漆仕上げ」で選んでいただける色は、
●黒
●赤(弁柄。通常の赤よりは茶色がかった、落ち着いた色です)
●白(漆に白い顔料を混ぜたもの。真っ白ではなく、少し濃いベージュっぽい色です)
●溜め(溜め漆。最初は深い茶色ですが、使ううちにだんだん透明感と艶が出てきます)
4色です。
 
また、漆は顔料を混ぜることでさまざまな色を作ることができます。上の4色以外で、この色にしたい!という色があればご相談くださいませ。

銀粉で仕上げる「銀仕上げ」は、「漆仕上げ」の1割増ほどの料金になります。落ち着いた雰囲気が魅力です。

金粉で仕上げる「金仕上げ」は、「漆仕上げ」の3割増ほど。金彩の入った器はもちろん、シンプルな器のワンポイントとしてもオススメ。パッとした色の器と、とくに相性抜群です。
 
仕上げの指定をしていただくことも可能です。ご希望の仕上げがあれば、ご依頼の際にお伝えくださいませ。
また、金や銀を蒔くのは最後の行程なので、その前であれば仕上げの変更も可能です。ただし、仕上げを変更した場合、お伝えしていた料金とは変わってきますので、ご注意ください。

器を送付していただくときは、まずは器をきれいに洗ってください(かけらなどでケガをしないよう、気をつけてくださいませ)。
汚れたままにしておくと、カビが発生してしまうことがあります。また、油が欠損部分に染み込んで、漆ののりが悪くなってしまうこともあるからです。
 
汚れがひどい場合には、漂白剤を使ってもOKですが、その場合、ごく薄めの液に浸し、汚れが落ちたら一晩ほど真水につけておくといいでしょう。欠け部分から染み込んだ漂白剤をできるだけ薄くするためです。
洗ったら、しっかり乾かすのも忘れずに!
 
 
準備ができたら、いよいよ梱包です。
割れてしまった器の場合、かけらをひとつずつ、丁寧に梱包してください。複数のかけらを一緒に包むと、さらに割れたり欠けたりしてしまう原因に。
器を包むのは、プチプチなど、クッション性のある素材がオススメです。
 
梱包材で包んだら、できるだけちょうどいい大きさの箱に入れます。ダンボールなど、しっかりしたものを選ぶといいでしょう。
器と箱の隙間には、丸めた新聞紙などをつめ、配送中に箱の中で器が動かないようにしてください。
 
また、箱には天地を明記し、割れ物である旨を必ず伝えてください。
伝票には、メールをいただいたときと同じ「お名前」「お電話番号」をご記入ください。
 
万が一、配送中に器がさらに破損してしまった場合には、こちらでは補償はできませんので、ご了承ください。
 
 
メールでお知らせいただいた器以外に、追加したい器がありましたら、お手数ですが、ご送付前に再度、メールでお知らせください。基本的に、メールでお知らせいただいたものでないと、ご送付いただいてもお引き受けできませんので、ご注意ください。

クロフ舎では、いろいろな器のお直しを承っています。
 
陶磁器であれば、割れたもの、欠けたもの、ヒビが入ったものなど、ほとんどすべてのものがお直し可能です。
割れてしまったけど、足りないかけらがある!というものでも大丈夫です。
 
また、長年使い続けて傷んでしまった、拭き漆の器やお箸などのお直しも承っています。
 
拭き漆とは、漆を木地に塗り、拭き取って乾かし、という工程を何度も繰り返す、漆の技法のひとつ。塗りの漆器と違って塗膜がとっても薄いので、長年使っていると手擦れなどでだんだん塗膜が落ち、木地がむき出しになってしまいます。
そのまま使っていると、はげた部分からお料理の油などが染み込んで汚れが目立つようになったり、カビてしまったり、ということも……。
でも、そういった状態になってしまった器やお箸も、お直しでよみがえらせることができるんです。
 
 
逆に、お直しできないもの、お直しに向かないものもあります。
 
クロフ舎でお直しできないものの代表が、ガラスです。ガラスは、漆を地に定着させるための「焼き付け」ができません。そのため、お直し自体はできるのですが、お直し部分の強度に不安が残ってしまいます。長く使い続けていただくためには、安心安全も大切なポイント。ですから、ガラスのお直しはお引き受けしていません。
 
ただ、金継ぎはこれが正解!という技法はなく、それぞれの方が一番いいと思う方法でやっています。ガラスを直せる技法を考案して、金継ぎをしている方もいらっしゃるので、諦めずにインターネットなどで探してみるといいと思いますよ。
 
また、金継ぎができないわけではないけれど、金継ぎには向かないものもあります。
土鍋など、直火で使用するものです。
ただし、直すこと自体は可能なので、たとえば、直して花器として使いたい、果物鉢にしたい、などなど、直火で使用しないというのであれば問題はありません。
 
これは直せるかしら? こんなのは無理かな……など、悩んだときにはメールくださいませ。
 

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